快適なゲーミング環境を提供する新 2010 インテル® Core™ i7 プロセッサー ~ その速さの秘密に迫る ~

 

高性能を求めるユーザーに最適な CPU

インテル® Core™ i7 プロセッサーは、2008年の 11月からインテルの CPU ラインナップに加わったクアッドコア CPU だ。新 2010 インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの中のフラッグシップ・ブランドとして位置付けられている。

電力効率に優れた旧世代のインテル® Core™ プロセッサーの内部設計をベースにしつつ、性能面でのボトルネックとなっていた CPU 周辺部を中心に革新的な改良を施しつつ、インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー、インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーなどといった技術を導入することで大幅な性能向上を実現しているのが特徴だ。

ページの先頭へ戻る

メモリー・コントローラー内蔵 & トリプルチャンネル・アクセス

X58 マザーのメモリー・スロット

Core i7 のメモリー・コントローラーはトリプルチャンネル・アクセスに対応しているため、メモリー・モジュールを 3枚 1組で利用することで最大のパフォーマンスを発揮する

インテル® Core™ i7-900 シリーズ・プロセッサーの最大の特徴とも言えるのが、メモリー・コントローラーの内蔵だ。システムバスやチップセットを経由しないため低レイテンシーでメモリーにアクセスでき、高速メモリーのパフォーマンスをフルに活かすことができる。しかも 3本の DDR3 SDRAM モジュールに同時アクセスすることで性能を引き上げるトリプルチャンネル・アクセスに対応しており、最大メモリー帯域は 25.6GB/s にも上る。これはインテル® Core™2 プロセッサー・シリーズで主流の DDR2-800 デュアルチャンネル (帯域 12.8GB/s) の 2倍に相当する。肥大化傾向にある最近のゲームデータも高速に転送することができる。

ページの先頭へ戻る

クアッドコア + ハイパースレッディング・テクノロジー で 8スレッド同時処理

マルチスレッドに対応したアプリケーションで大きな威力を発揮するのがハイパースレッディング・テクノロジー。インテル® Pentium® 4 プロセッサーの途中から採用され、最近ではインテル® Atom™ プロセッサーにも搭載されている SMT (Simultaneous Multithreading = 同時マルチスレッディング) 技術だ。OS に対して 1コアを 2コアに見せかけることでクアッドコアの場合は合計 8スレッド、つまり 8コア相当の命令を同時処理できる。さすがに 8コア相当の性能とまではいかないが、トランジスターを大きく増やすことなしに最大 30% 程度のパフォーマンスアップを実現する効率のよいパワーアップ手法だ。

ゲームタイトルにおいても、AI 処理や物理演算などマルチスレッド化が活きる要素が増えてきたことを受けてプログラムの対応が進んでおり、8スレッド同時処理能力は大きな武器になるだろう。

ページの先頭へ戻る

インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーでシングルスレッドのゲームも高速に

インテル® Core™ i7 プロセッサーの新機能 「インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー」 では、シングルスレッドのアプリケーションの実行中に一部のコアがアイドル状態になっているときなどにアクティブなコアを自動でオーバークロックする。CPU の状態はマイクロ・コントローラーで常に監視されており、オーバークロックといっても、あくまでも電流、電力、温度の余裕の範囲内で自動で行なわれるので危険はない。

マルチスレッド処理に強いインテル® Core™ i7 プロセッサーだが、リネージュⅡ などマルチスレッドに最適化されていないゲームでも、この インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーにより高いパフォーマンスを発揮できる。

ターボ・ブーストの概念図

CPU-Z

インテル® Core™ i7-940 プロセッサー環境での CPU-Z 1.50 の情報表示画面。右がインテル® ターボ・ブースト・テクノロジーの有効時で左が無効時だ。有効時にはコアの動作クロック (Core Speed) が定格より約 264MHz も高くなっている

ページの先頭へ戻る

高速処理性能を支える 3レベルのキャッシュ構造

CPU は、処理の効率化のために、頻繁にアクセスするデータの一時保存領域として高速なメモリーを内蔵している。これがキャッシュメモリーだ。インテル® Core™ i7 プロセッサーではインテル® Core™2 プロセッサー・シリーズからキャッシュ構造が大きく変更され、3次キャッシュが新設された。

従来のインテル® Core™2 プロセッサー・シリーズでは 1次キャッシュと共有型 2次キャッシュを内蔵する 2レベルの構造を採用していたが、インテル® Core™ i7 プロセッサーでは 2次キャッシュ (256KB) まで各コアに内蔵し、さらに 4コアで共有する 8MB の 3次キャッシュを備える 3レベルのキャッシュ構造にリニューアルされた。2次キャッシュの容量は少なくなったがその分高速なアクセスが可能になっており、アクセス時のロスが少なくなっている。大容量のキャッシュを搭載しながら速度も向上したことで、CPU コアの演算性能を最大限に活かすことができるようになっている。

ページの先頭へ戻る

ゲームパフォーマンスをブーストするパートナー「インテル® X58 Express チップセット」

多くの X58 マザーボードは ATI CrossFireX、NVIDIA SLI と、ATI/NVIDIA 両方のマルチ GPU 技術に対応しており、ビデオカードを複数枚挿すことで 3D パフォーマンスを大幅に向上させることができる

インテル® Core™ i7 プロセッサーのために開発されたチップセットがインテル® X58 Express チップセットだ。インテル® Core™ i7 プロセッサーの高速システムバス QPI に対応するのはもちろん、PCI Express 2.0 は合計で 36レーンをサポートしており、マルチ GPU 技術として ATI CrossFireX に加えて、多くのマザーボードは NVIDIA SLI にも対応するのが大きな特徴だ。

通常、NVIDIA は NVIDIA 製以外のチップセットを搭載したマザーボードには SLI のライセンスを認めていないが、インテル® X58 Express チップセットを搭載した製品には特例として NVIDIA の認証を条件にライセンスを認めており、多くの製品はこの条件を満たして SLI への対応をうたっている。

ATI、NVIDIA 両方のマルチ GPU 技術に対応するためビデオカード選択の自由度が高く、また、新しいゲームを買ったり、高解像度のディスプレイに買い換えたりするなどして、よりレベルの高いグラフィックス性能が欲しくなった場合に容易にアップグレードできるメリットがある。また、マルチ GPU 環境では高速な GPU 処理に CPU が追い付かず CPU がボトルネックとなることがしばしば指摘されるが、インテル® Core™ i7 プロセッサーの処理能力があればマルチ GPU 環境でもそのような心配は無用だ。

ページの先頭へ戻る

パフォーマンス・ベンチマーク・テスト

インテル® Core™ i7 プロセッサーの高性能を理解するには、ベンチマーク・テストの結果を見てもらうのが早いだろう。

まずは SiSoft の定番ベンチマーク・テスト 「Sandra 2009」 の結果から見てみよう。CPU コアの基本的な演算性能を見る CPU Architech と、メモリー帯域のテストである Memory Bandwidth の各項目のスコアを掲載している。

まず CPU Architech だが、インテル® Core™ i7 プロセッサーの強さは一見して分かる。動作クロックが同じインテル® Core™ i7-920 プロセッサーとインテル® Core™2 Quad プロセッサー Q9400 を比べてみると、整数演算 (Dhrystone SSE4.2/ALU) で約 48%、浮動小数点演算 (Whetstone iSSE3) で約 62% も向上しており、アーキテクチャーの差が歴然としている。ちなみに、インテル® Core™ i7-965 プロセッサー エクストリーム・エディションのスコアは、インテル® Pentium® 4 プロセッサー 530J に対して、整数演算で約 11.3倍、浮動小数点演算で約 7.8倍である。

Memory Bandwidth のスコアも別次元で、インテル® Core™ i7-920 プロセッサーは、動作クロックが同じインテル® Core™2 Quad プロセッサー Q9400 の約 3倍のメモリーパフォーマンスを示している。

それぞれの理論帯域から実効率を計算してみると、インテル® Core™2 Quad プロセッサーが約 45% 、インテル® Core™ i7 プロセッサーでは約 67% となるが、この差はまさにメモリー・コントローラーを CPU に統合した効果だろう。

アプリケーション・レベルのテストとしては、Futuremark の定番ベンチマーク・テスト 「PCMark Vantage」 を利用した。Windows Vista 環境における HD コンテンツの取り扱いを前提として PC 作業全般をシミュレートしてスコアを出すテストで、総合スコアの PCMark Suite を掲載している。

ここでもインテル® Core™ i7 プロセッサーの強さははっきりと分かる。インテル® Core™ i7 プロセッサーでは最廉価モデルである 2.66GHz のインテル® Core™ i7-920 プロセッサーでも 3.2GHz の インテル® Core™2 プロセッサー エクストリーム・エディション QX9770 を上回るスコアをマーク。動作クロックの差を軽く覆すアーキテクチャーの優秀さを証明している。同じ 2.66GHz 同士で比べてみると、インテル® Core™ i7-920 プロセッサーとインテル® Core™2 Quad プロセッサー Q9400 の差は約 12% となっている。ちなみに、インテル® Core™ i7-965 プロセッサー エクストリーム・エディションは、インテル® Pentium® 4 プロセッサー 530J の約 3.1倍、インテル® Pentium® D プロセッサー 930 の約 2.2倍と、時代の進化をまざまざと感じさせる結果となった。

【 検証環境 】

  • [LGA1366] マザーボード: インテル® デスクトップ・ボード DX58SO (Intel X58 + ICH10R)、メモリー: PC3-8500 DDR3 SDRAM 1GB (DDR3-1066、CL=7) × 3
  • [LGA775] マザーボード: ASUSTeK P5Q-E (Intel P45 + ICH10R)、メモリー: PC2-6400 DDR2 SDRAM 2GB (DDR2-800、CL=5) × 2 (32bit 環境のため、実際のメモリー容量は 3GB 強)
  • [共通] ビデオカード: MSI R4870X2-T2D2G-OC (ATI Radeon HD 4870 X2)、HDD: Western Digital WD VelociRaptor WD3000GLFS (Serial ATA 2.5、10,000rpm、300GB)、OS: Windows Vista Ultimate SP1

ページの先頭へ戻る